まず、ユーザー側のメリットは、何と言っても安く簡単に使えることです。
クラウドコンピューティングのサービスによっては無料から使えます。
たとえ有料の場合だとしても、
自前でサーバーを構築したり保守する場合に比べれば、圧倒的に低コストで済みます。
またデータがクラウド上にあるので、
ユーザーはバックアップの心配からも解放されます。
日常ありえるパソコントラブル(故障、落下、盗難)や、
地震や台風など自然災害、コンピューターウイルスの脅威からも守られます。
ちゃんとセキュリティ対策もとられています。
クラウドコンピューティングを使ったサービスのほとんどは、
個々のPCにアプリケーションソフトをインストールすることなく、
常に最新版が使えます。
ユーザーは、使いたいソフトをすぐに利用できます。
利用することだけに集中できるのは大きな利点です。
クラウドコンピューティングを提供する企業側のメリットは、
メンテナンス(保守管理)がサーバーだけで済むことです。
開発したアプリケーションソフトの更新も一か所で済みます。
クラウドコンピューティング以前では、
わざわざユーザーのところまで出向き、
パソコンごとにアプリケーションソフトをインストールしたり、設定する必要がありました。
もしプログラムにバグが見つかれば、個々のパソコンへの反映はとても面倒なものでした。
それがインターネット上で済んでしまうんですから、便利な時代になったものです。
課題としては、企業のデータがクラウド上にあるため、ユーザーと企業の信頼の上に成り立っているサービスだということです。